そもそも、賃料というものは不確かである
賃料の設定は、不動産投資にとって利回りを左右する大きなポイントとなります。ですが、そもそも賃料というものは不確かなものであり、設計方法に正解があるわけではございません。物件や顧客は固有かつユニークなものなので、それぞれに対して最適な賃料は異なると考えています。
この記事では、当社がどのように考えて賃料設計をしているのか、具体的な事例を用いてご紹介をさせていただきます。
東京レーベルの賃料設計の考え方:相場よりも高い賃料を付ける
当社では、投資家様にとって良い賃料をつけることを最も大切にしています。投資家様にとって良い賃料とは、一言でいうと「高い賃料」だと思っています。高い賃料を設定すれば、利回りは高くなりますし、それに伴い投資家様の得られる利益も上がっていきます。
賃料相場は参考程度に
もちろん闇雲に賃料を高く設定するだけでは、借り手が見つからず、いつまでも空室のままとなってしまうことが想像できます。エリアや面積、間取りなどによってある程度相場の賃料は決まっていますので、あまりに需要と大きく離れた賃料設定を避けるために、賃料相場は最低限考慮をする必要はあると考えています。
ですが、必ずしも相場の賃料を設定しなければならないというルールが決まっているわけではございません。投資家様にとって良い賃料を設定することを大切にしている当社では、賃料相場はあくまで参考程度として相場に引っ張られすぎないように設定をしています。
賃料のベースとなるのは過去の実績
相場の賃料を参考程度とするのであれば、一体何をベースとして賃料設定しているのか疑問が生まれると思います。当社では、過去の実績から相場との差分をみて、係数化したものを参考に賃料を設定しています。
たとえ相場よりも高いと考えて設定した賃料も、実際に成約につながればその賃料が「市場価値」となって物件の価値を作り上げていくと考えているからです。
また、実際にご入居いただく方も賃料のみで判断をされているわけではございません。高いと感じる賃料であっても、「グレードの高い設備」「デザイナーズのおしゃれなお部屋」など、それなりに納得のいく要素があれば、成約につながる事例がございます。
入居者様の多くは住宅に関連することについての専門的知識はありませんが、感覚的にお部屋の良し悪しを判断されているように感じています。
このように、相場と比較をしたら高い賃料ですが、お部屋やエリアなどの価値なども加味をして、入居をしてもらえるギリギリのラインで賃料を設定していけるのがベストだと考えています。
新築一棟の賃料を高めに設計している理由
当社が、賃料を高めに設定している理由は他にもあります。それは、一度設定した賃料をあとから上げることは難しいと考えているからです。募集を開始してみて、すぐに成約になったからといって「人気なのでやっぱり家賃を上げます」と後だしで言うことは、簡単にはできません。
ただし、実際にお問い合わせがくるか、満室にできるかなどの点は、いざ募集を開始してみないと正直予想はつかないものです。
もちろん賃料を低くすれば成約率は高くなるはずですが、高くても成約ができる可能性のあるお部屋を、安価で提供することは自ら価値を下げていることと同じかと思っています。これらの理由から、家賃設定は少し高い水準にすべきだと考えております。
高い賃料で入居してもらうには、早期に満室を狙う必要がある
入居時の初期費用を安く抑える
このような高い賃料のお部屋を、早期に満室にしていくにあたって、募集条件は重要なポイントとなってきます。当社では、他社との差別化のため入居時の初期費用を安く抑えることを推奨しています。具体的には敷金、礼金なしで募集をかけるという内容です。
新築で敷金礼金なしという物件は、数が少なく、まずそれだけで大きな差別化ポイントとなります。
またお引っ越しとなると、それに伴う費用が発生するため、少しでも初期費用を抑えたいお客様が多い傾向です。物件検索サイトでは「敷金・礼金0」という検索項目が重視されており、検索時に該当することでお問い合わせの件数を増やすことができます。
加えて、当社は管理会社のため、仲介手数料の入居者負担がございません。これらのことから、一般的に賃貸住宅へ入居をする際にかかる初期費用は「賃料の5~6か月ほど」といわれていますが、当社でご契約をしていただいた場合は「賃料の1~2か月ほど」で賄うことができ、ほかの物件と迷われているお客様も、初期費用の安さが決め手で入居していただけるケースがございます。
価値が感じられるサービスを付帯する
その他にも、無料のインターネットをつける、各部屋にエアコンと照明を完備する、共用部に宅配ボックスの設置、防犯カメラとオートロックで防犯面の強化、大きなキッチンや独立洗面台の採用など、様々な切り口で価値を感じていただけるサービスを付帯しています。
加えて、数の少ないペット飼育可能、SOHO利用相談可能の条件をつけるなどの工夫をすることで希少性を高め、相対的に安く感じていただけるようにしております。
新築一棟における賃料設計の事例
当社の物件の坪単価は、相場と比較をして平均110%〜130%の金額で成約をすることができています。
例えば、世田谷の30㎡未満のお部屋の場合、弊社物件の平均成約坪単価は1.76万円です。一方でエリアの平均坪単価は1.23万円ですので、比較をすると140%を超える賃料で成約できていることがわかります。
デザインや条件面の工夫はもちろん、エリアや客層にあった個性のある建物を企画した結果かと考えています。
オーナー様の利益最大化と、入居者様の満足度向上を目指した賃料設計が大切
新築一棟開発投資で重要な賃料設計について解説をさせていただきました。相場に左右されない「高めの賃料」を設定しながら、その賃料に納得感を持たせる要素を加えることで、入居者様の満足度向上もかなえられる企画ができていきます。そしてそれが結果として投資家の利益にも繋がっていくと考えております。
当社は自社で企画している物件を募集・管理をしています。仕入・建築・リーシングが一貫して携わっている為、建物・エリアの特徴をよく理解しています。そのため、企画している物件のポテンシャルを最大限の活かして、お客様へお伝えすることができ、成約に繋げられている点もここまで高賃料を設定できている理由の1つです。
賃貸、管理の世界においては、成果に結びつくかどうかという観点において、うまくやるコツのようなものは 正直「ない」と思っています。何故なら、やることは決まっていますし、建物や部屋は変えられないからです。
その中でも、何が違いを生むかといいますと、対応の丁寧さ、正確さ、スピードや、管理を受ける目的、物件への思い入れ、情報量など、シンプルな要素が多いと考えています。
これらは一見、誰でもできそうな内容と思われがちですが、実は難しいと思っています。
一般的な管理専門の業者の場合、薄利多売の商売であり、仕組み的に1人あたりの対応物件数が多くなってしまいます。そうなると、1物件あたりに割かれる時間は少なく、流れ作業のように対応することが多くなってしまいます。
ですが、弊社の賃貸管理は、自分たちが企画をした物件のみを対応しており、かつ、専属のリーシングチームが募集管理を対応し、人員も充足しているので、丁寧でスピード感のある対応をすることが可能です。加えて、物件企画に携わっている建築チームもいるので幅広い管理対応も可能としており、その点が当社の賃貸管理の強みだと考えています。
当社では、このように投資家様の利益最大化にコミットしていける企画をご用意しております。ぜひ、お気軽にお問い合わせください。
髙田友里亜
(株)リクルートで住宅広告業に従事した経験を活かし、東京レーベルに入社。現在はリーシングチームで企画物件の賃貸/管理を担当。
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